全域木と全域林

連結グラフ$G$に対して、頂点集合が$G$と一致し閉路を含まない 連結部分グラフを、全域木(spanning tree)と呼ぶ。

$G$が閉路を含むとき、その閉路の1本の辺を除去しても残ったグラフは連結である。 この手続きを閉路が無くなるまで繰り返すことにより、$G$の全域木を得る。 つまり$G$は、必ず全域木をもつ。

$G$が連結とは限らない一般のグラフの場合、$G$の各成分の全域木の和として 表わされる部分グラフを、$G$の全域林(spanning forest)と呼ぶ。

全域林の全体は、閉路を含まない部分グラフの中で極大なもの全体と一致する。